Visual Studio Code 1.135 は、2026年8月26日に公開された更新です。GitHub Copilot 周辺では、外部アプリの agent session 引き継ぎ、Rubber Duck による second opinion、single-pane Agents layout の既定化、そして chat turn ごとのモデル別トークン内訳表示が追加されました。開発者にとっての変化は、単なるUI改善ではなく、AIエージェントを日常ワークフローへ載せやすくなることです。
結論: 何が変わる?
今回のアップデートで実務上大きいのは4点です。1つ目は、他アプリで始めた Copilot / Claude の agent session を VS Code に持ち込めること。2つ目は、/rubber-duck コマンドで補助モデルの second opinion を得られること。3つ目は、Agents 画面が single-pane レイアウトへ整理され、diff や session 情報の視認性が上がること。4つ目は、1ターンごとの token 使用量を model 別に見られることです。
外部 session 引き継ぎは誰に効く?
VS Code 1.135 では `chat.agentSessions.showExternal` 設定により、他アプリで作成した recent Copilot / Claude session を Sessions list に表示できます。既定では更新順で最大2件まで外部 session を表示でき、選ぶとその会話を VS Code 上で継続できます。たとえば、ブラウザや Copilot app で要件整理だけ進め、実装フェーズから VS Code に移る使い方が現実的になります。
これまでの agent 利用は、要件検討と実装作業が別々の窓に分断されがちでした。外部 session 継続が入ると、非エンジニアが先に議論した session を開発者がそのまま引き取り、コード変更や diff 確認までつなげやすくなります。社内で AI 活用を広げるなら、この引き継ぎの滑らかさは想像以上に重要です。
Copilot や Claude の agent session を チーム開発フローにどう組み込むか相談したい場合はこちら 。要件整理から実装・レビュー導線まで一緒に設計できます。
Rubber Duck の second opinion で何が変わる?
1.135 では experimental 機能として Rubber Duck が入り、Copilot agent host session で `/rubber-duck` を呼ぶと complementary model から second opinion をもらえます。GitHub は「見落とした details や edge cases を surface する」用途を案内しています。つまり、1回で正解を出すより、実装案・レビュー案を二重化して抜け漏れを減らす方向の機能です。
この機能が効くのは、PR 前レビュー、仕様のあいまいなバグ修正、セキュリティ観点の確認です。たとえば main agent が修正案を作り、その直後に Rubber Duck で「見落としやエッジケースだけ見る」流れを作れば、AI 任せのまま品質を上げやすくなります。既存の自動レビューより、開発者が確認観点を指定しやすい点も実務向きです。
single-pane layout と usage 可視化の意味
Agents window では `sessions.layout.singlePaneDetailPanel` が既定で有効になり、chat と details を同じ side pane にまとめる構成へ変わりました。狭い幅では inline diff、余裕があれば side-by-side diff に切り替わるため、会話と差分確認の往復が減ります。複数 chat を切り替えながら変更を追う運用では、この視線移動の少なさが地味に効きます。
さらに chat footer では、各 turn ごとに input tokens、cached input tokens、output tokens を model 別に見られるようになりました。企業導入では「どのモデルを使うと高くつくか」を月次集計だけでなく作業単位で把握できるため、レビュー作業は軽量モデル、難所だけ高性能モデルという使い分けを設計しやすくなります。
対象読者と導入判断ポイント
この更新が向くのは、1人の実験利用より、複数の agent surface を行き来しているチームです。特に、企画はブラウザ、実装は VS Code、レビューは別モデルという分業をしている開発組織では価値が出やすいです。確認ポイントは、外部 session をどこまで見せるか、Rubber Duck を誰が使うか、token 内訳をコスト運用にどう反映するか、の3点です。
FAQ
Q. 外部 session は何件見える? A. 既定では最近更新された外部 session を最大2件まで表示できます。Q. second opinion はどう呼ぶ? A. Copilot agent host session で `/rubber-duck` コマンドを使います。Q. classic layout に戻せる? A. `sessions.layout.singlePaneDetailPanel` を無効化して window を reload すれば戻せます。
公開前チェックリスト
まず VS Code を 1.135 へ更新し、外部 session 表示設定、Rubber Duck の利用可否、single-pane layout の好み、chat turn usage の見方をチーム内で合わせましょう。加えて、ブラウザや Copilot app から VS Code へ session を渡す運用例を1本作り、レビュー時に second opinion を挟むルールを試すと、このアップデートの効果を最も実感しやすくなります。