「GCPって何?どうやって使うの?」
「クラウドを学びたいけど、どこから始めればいいかわからない…」
「無料で試せるって聞いたけど、具体的にどうすればいいの?」
そう思う方もいるかもしれません。
実は、GCP(Google Cloud Platform)は、初心者でも簡単に始められるクラウドサービスです。基本的なサービスを理解し、無料枠を活用すれば、実際にクラウド環境を試しながら学ぶことができます。
GCPとは?初心者向けにわかりやすく解説

GCP(Google Cloud Platform)の基本的な仕組みや特徴を紹介し、初心者がクラウドを学ぶ際に理解しておきたいポイントを分かりやすく説明します。特にスケーラビリティやAI機能が強みであることに触れ、GCPがどのような場面で活用できるのかを示します。
GCP(Google Cloud Platform)とは?基本概念を理解しよう
GCPは、Googleの技術基盤を活用できるクラウドコンピューティングサービスです。クラウドコンピューティングの特徴である「インターネットを通じて必要なときに必要なリソースを使う」だけでなく、スケーラビリティや高度なAI・データ分析機能を備えています。アクセスが急増した際にも自動的にリソースを調整し、安定したサービス運用を可能にします。
たとえば、大規模データの分析を行いたい場合はBigQueryを利用し、AI・機械学習を活用したい場合にはVertex AI(旧:Cloud AI Platform)を活用できます。
Cloud AI Platformは現在、多くのサービスがVertex AIとして提供されています。最新情報は公式ドキュメントをご確認ください。
GCPは高度なセキュリティ機能とマルチクラウド対応の柔軟性も備えており、幅広いユースケースに対応できます。
GCPはどんな人におすすめ?利用シーンを紹介
- データ分析やAI開発を重視する企業・組織 BigQueryやVertex AIなどの強力なツールを活用し、大規模データの処理や機械学習モデルの開発を効率的に行えます。
- グローバル展開を目指すスタートアップ・企業 Googleの世界規模のインフラストラクチャーを利用することで、海外にも安定したサービスを提供できます。
- 既存のクラウドサービスと併用したいユーザー マルチクラウドに対応しており、他クラウドとの連携や統合が比較的容易です。
GCPの主要サービスとは?できることを具体的に紹介

ここでは、GCPを代表する主要サービスと、その活用方法について解説します。
主要サービス①:Google Compute Engine(仮想マシン)
- 概要: 高性能な仮想マシンサービスで、必要に応じてCPUやメモリなどを柔軟に調整可能。
- 活用例: ECサイトの運営、大規模データ処理、テスト環境の構築など。
主要サービス②:Google Kubernetes Engine(コンテナ管理)
- 概要: コンテナ化されたアプリケーションを効率的に管理・運用できる。
- 活用例: マイクロサービスアーキテクチャの実装、複雑なアプリケーションのスケーリングなど。
主要サービス③:Cloud Storage(ストレージサービス)
- 概要: 大容量のデータを保管できるオブジェクトストレージ。
- 活用例: 画像や動画などの静的コンテンツの保存、ログファイルの保管、バックアップ。
「無制限容量」と表現されることもありますが、実際は利用した分に応じて課金されます。ライフサイクル管理やバージョニング機能があり、自動バックアップと混同されやすいので注意が必要です。
主要サービス④:BigQuery(データ分析)
- 概要: 高速なデータ分析が可能なサービスで、SQLに似たクエリで大規模データを扱える。
- 活用例: ユーザー行動分析、アクセスログ解析、マーケティングデータの集計など。
パフォーマンスはクエリの内容や同時実行数などに左右されます。「数十秒で何十億行」という具体的な性能指標はベンチマークや条件によって変動するため、最新情報や実際のユースケースに基づき確認してください。
主要サービス⑤:Cloud Functions(サーバーレス環境)
- 概要: イベント駆動型のサーバーレスコンピューティングサービス。コードを関数単位でデプロイし、必要なときだけ実行できる。
- 活用例: Webhookの処理、バックグラウンドジョブの実行など。
GCPの料金体系を理解しよう!無料枠の活用方法も解説

GCPの料金体系は従量課金制が基本で、使った分だけ支払う仕組みです。無料クレジットやAlways Free枠を活用することで、初心者でも低コストあるいは無料で始められます。
GCPの料金体系の基本を理解しよう
- 従量課金制 初期費用や解約金は不要。長期利用をコミットすると割引が受けられる確約利用割引(CUD)や、自動で適用される継続利用割引(SUD)などを組み合わせるとさらにコストを抑えられます。
- コスト管理機能 予算アラートやコストダッシュボードを利用し、意図しない高額請求を防ぐことができます。
無料枠の活用方法!どこまで無料で使える?
- 無料クレジット(300ドル / 90日間) 新規ユーザーには300ドル分の無料クレジットが付与されます(期間は原則90日)。ただし変更される場合もあるので、最新情報を確認してください。
- Always Free枠 e2-microインスタンスやCloud Storage、BigQueryの一部クエリなどを無料で使える枠があります。地域・条件によって異なる場合があるため、公式ドキュメントで常に最新の情報をチェックしましょう。
GCPのコストを抑えるためのポイント
- 不要なリソースはこまめに停止・削除 使っていないVMやストレージなどがコスト増の原因になることがあります。
- 確約利用割引やSpot VMの活用 長期利用や中断可能なワークロードに対して適用すると、コストを大幅に削減できます。
- Google Cloud Pricing Calculatorの利用 事前に見積もることで、予期しない請求を防ぎやすくなります。
GCPの始め方!初心者向けのステップバイステップガイド

ここからは、具体的にGCPを始めるための手順を説明します。
GCPのアカウント登録方法
- Googleアカウントの準備
- 既存のGoogleアカウントを利用可能。ない場合は新規作成。
- GCPコンソールへのアクセス
- Google Cloud Console に移動し、Googleアカウントでログイン。
- 国と利用規約の確認
- 居住国を選択し、利用規約を確認の上、同意。
- 支払い情報の登録
- クレジットカード(日本ではデビットカードやPayPalも利用可能な場合あり)。地域によって異なる可能性があるので、公式ドキュメントで要確認。
- アカウントの認証
- SMS認証を行い、コードを入力。
- プロジェクトの作成
- 「新しいプロジェクト」を作成し、必要な設定を行う。
これらが完了すると、300ドルの無料クレジット(90日間)が付与されます。(期間・金額は最新情報を確認)
GCPの基本的な使い方(管理コンソールの説明)
GCP管理コンソールは、クラウドリソースの作成・管理・設定を一元的に行えるインターフェースです。プロジェクトやリソースの状況を一覧で把握でき、セキュリティ設定、課金情報の確認なども簡単に行えます。
- ダッシュボード: リアルタイムのステータスや使用状況を確認可能。
- ナビゲーションメニュー: Compute EngineやCloud Storageなどのサービスを一覧から選択し、詳細設定へアクセス。
初心者向けのおすすめ学習リソース
- Google Cloud公式ドキュメント 最新情報や正確な使い方を知るために必須。
- Qwiklabs / Google Cloud Skills Boost ハンズオン形式で学べる公式プラットフォーム。
- YouTubeチャンネル(例: Google Cloud Tech) 動画での解説がわかりやすく、アップデート状況もチェックしやすい。
- Udemyなどのオンライン講座 日本語で学習したい場合や、体系的に学びたい場合におすすめ。
GCPを活用するメリットと注意点

GCPならではのメリット(高速ネットワーク、AI・データ分析の強みなど)を挙げると同時に、利用時に注意すべき点(リージョン数、ドキュメントの英語中心など)も解説します。他クラウドとの違いや、導入前に確認しておくべき事項をまとめます。
GCPを使うメリットとは?他のクラウドサービスとの違い
- 高度なデータ分析・AI機能 BigQueryやVertex AIなど、データ分析・機械学習分野に強みがあります。
- 柔軟な料金体系 従量課金制や長期利用割引、秒単位の課金など、コスト管理がしやすい。
- 高速で安定したネットワーク Google独自の大規模インフラとネットワーク機器を活用。
AI関連サービスの料金が競合より「高い」とされる場合もありますが、実際のコストは利用状況や比較対象によって変わるため、AWSやAzureの料金表・導入事例との比較が重要です。
GCPのデメリット・注意点もチェック
- リージョン数・サービスの提供範囲 AWSやAzureと比較すると、利用可能なリージョンが少なめとされる傾向も。地域によってはサービスが限られることがあります。
- 日本語の情報やサポート 公式ドキュメントの多くが英語中心。日本語情報は徐々に充実しているものの、他クラウドと比べると少ない場合があります。
- FIPS 140-2認証への対応 GCPはセキュリティ面でFIPS 140-2準拠を追求していますが、すべてのサービスが対象とは限りません。導入前にどのサービスが対応しているか最新情報を確認しましょう。
- エンタープライズ向け機能の比較 IAMやセキュリティ、組織管理機能などを他社クラウドと比較する場合は、具体的な要件や導入実績を確認する必要があります。
まとめ
GCP(Google Cloud Platform)は、初心者でも比較的始めやすいクラウドプラットフォームです。
- 主要サービス(Compute Engine、Cloud Storage、BigQueryなど)を把握しておくと、用途に合わせた最適な選択が可能。
- 無料トライアルやAlways Free枠を活用すれば、リスクを抑えながら学習・検証ができます。
- 公式ドキュメントやオンライン学習リソースを組み合わせて活用し、スキルアップを図りましょう。
特に、データ分析やAI開発に強みを発揮するGCPは、ビッグデータを扱う企業やスタートアップにもおすすめです。無料トライアル期間に実際に触れてみることで、クラウドサービスの仕組みやメリットをより深く理解できるでしょう。
最後に: 本記事の情報は、執筆時点の公式ドキュメントや実例に基づいています。サービス内容や料金プランは変更されることがあるため、常にGoogle Cloudの公式サイトで最新情報をチェックしてください。
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